鹿島亮先生の「数理論理学」 数理論理学の入門書として標準的であり、厳密性とわかりやすさを兼ね備えた本である鹿島数理論理学。 いくらわかりやすいといっても初めて読んだ人は「今、何をしているのか?」を見失うと思います。 それ
続きを読む月: 2021年10月
【連載:命題論理6】コンパクト性定理とか
コンパクト性定理 完全性まで示したので,コンパクト性定理を簡単に示すことができます. 極大無矛盾集合の構成によって完全性を示すことのメリットの一つです.新井本では完全性定理を「トートロジーならば証明可能」の形で示していた
続きを読む【連載:命題論理5】完全性定理
この記事の内容 今回はこの範囲です. モデルの存在定理 ここまでの準備があればあとは完全性定理までもう少しです. 実際,モデルの存在定理を示せれば完全性は系として簡単に導けます.では早速,モデルの存在定理を示しましょう.
続きを読む【連載:命題論理4】演繹定理
今回の内容 今回はこの範囲です. 演繹定理 形式的証明系がどのような定理を証明できるか調べる際に演繹定理は非常に有益な定理です. あまりくどくど説明せず,ステートメントを述べます. 定理(演繹定理): \( \Gamma
続きを読む【連載:命題論理3】論理的帰結と証明可能性
この記事のねらい この記事では論理的帰結と証明可能性について定義します. 論理的帰結の定義 論理的帰結とはなにかということを明確にするときに,論理的とはなにかということから考えることは少し遠回りです. ここで知りたいのは
続きを読む【連載:命題論理2】論理式とモデルの定義
この記事の範囲 今回は論理式とモデルを定義しましょう. 論理式の定義 早速,論理式を定義します. 定義(命題変数): \(A, B, C, \cdots \) のようなアルファベット大文字1文字や, \(A_0, A_1
続きを読む【連載:命題論理1】命題論理とは
本連載の特徴 命題論理に焦点を絞ることで完全性定理までをコンパクトに、かつ厳密さを保ったままわかりやすく解説するのが本連載の目的です。 命題論理は数理論理学を学ぶ上ではとても基本的で重要な部分です。Henkinの方法を用
続きを読むヒルベルトのテーゼについて【数学はFOLで形式化できるか】
ヒルベルトのテーゼとは Hilbertのテーゼは、 数学における証明可能性は一階述語論理(First-Order Logic)における形式的な証明可能性によって捉えられる という主張です。一階述語論理は以下FOLとしまし
続きを読む