この記事の内容 今回はこの範囲です. モデルの存在定理 ここまでの準備があればあとは完全性定理までもう少しです. 実際,モデルの存在定理を示せれば完全性は系として簡単に導けます.では早速,モデルの存在定理を示しましょう.
続きを読む【連載:命題論理4】演繹定理
今回の内容 今回はこの範囲です. 演繹定理 形式的証明系がどのような定理を証明できるか調べる際に演繹定理は非常に有益な定理です. あまりくどくど説明せず,ステートメントを述べます. 定理(演繹定理): \( \Gamma
続きを読む【連載:命題論理3】論理的帰結と証明可能性
この記事のねらい この記事では論理的帰結と証明可能性について定義します. 論理的帰結の定義 論理的帰結とはなにかということを明確にするときに,論理的とはなにかということから考えることは少し遠回りです. ここで知りたいのは
続きを読む【連載:命題論理2】論理式とモデルの定義
この記事の範囲 今回は論理式とモデルを定義しましょう. 論理式の定義 早速,論理式を定義します. 定義(命題変数): \(A, B, C, \cdots \) のようなアルファベット大文字1文字や, \(A_0, A_1
続きを読む【連載:命題論理1】命題論理とは
本連載の特徴 命題論理に焦点を絞ることで完全性定理までをコンパクトに、かつ厳密さを保ったままわかりやすく解説するのが本連載の目的です。 命題論理は数理論理学を学ぶ上ではとても基本的で重要な部分です。Henkinの方法を用
続きを読むヒルベルトのテーゼについて【数学はFOLで形式化できるか】
ヒルベルトのテーゼとは Hilbertのテーゼは、 数学における証明可能性は一階述語論理(First-Order Logic)における形式的な証明可能性によって捉えられる という主張です。一階述語論理は以下FOLとしまし
続きを読むZFCにおける直積の構成
ZFCにおける直積の構成 ZFCにおける直積の構成方法をまとめます. 必要な公理 内包公理図式: \(y\)を自由変数として含まない論理式\(\varphi\)ごとに, \(\exists y \forall x (x
続きを読む広中の特異点解消定理
ベイズ統計学の一般理論の構成において広中の特異点解消定理は本質的な役割を演じる.なぜなら,KL情報量に関する考察を統一的に行うために一般形にする必要があるが,その際に広中の特異点解消定理が必要不可欠であるか
続きを読むボルツァーノ・ワイエルシュトラスの定理はなぜ重要か.
\(\mathbb{R}^n\)において,有界無限点列は収束する部分列を持つ. ボルツァーノ・ワイエルシュトラスの定理です. 大学1年生もしくは2年生で理系の人間は微積分を学ぶと思います.そして,その中で最初の方に出てく
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